最近は、寒いし、遠いし、何も良い物も採れないしと言われて、誰も相手にしてくれないのです。それで、仕方なく、もっと遠い所の人を、斑銅鉱探しに誘って行く事にしました。わざわざ、有りがたいことに、一晩泊まりで、斑銅鉱でも付き合ってくれるんです。なかなか、良い人でしょう。で、ありきたりの銅鉱山の斑銅鉱ではなく、もっと珍しいマンガン鉱山の斑銅鉱にしました。これなら、一晩泊まりでも、値打ちがあるでしょう。
硫化鉱物が有るかも知れないズリに取り付き探しますが、黄鉄鉱、黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱までは、確かにあります。でも、斑銅鉱は、ついに、最後まで、二人とも見つけられませんでした。やっぱり、ものすごく珍しいのですね、斑銅鉱は。
マンガンの方と言えば、ありきたりの炭満にバラ輝石、テフロ石、そしてアレガニー鉱、ヤコブス鉱の結構良い物が見つかりました。
中には、粒状に見えるアレガニー石の結晶のものまで有りました。まあ、調べていないので、リッベイ石とか園石と言うこともあるでしょうし、他にも、幾つかの鉱物も含まれているかも知れませんけど、肉眼勘定ですから、アレガニー石、ヤコブス石と言うことで。
藤井鉱山が採集禁止になって、こう言う鉱物も、最近は良い物にお目に掛かり難くなっていますが、ここには結構ありました。これは人が、あまり入っていないからでしょうけど。でも、小さなズリでしたから、二人が採っただけでも、これでお終いになったと言うことも。
家に帰って調べたら、白い絹糸光沢のある結晶もありました。これに似た鉱物は、最近、数カ所で見つけています。
サセックス石の可能性があるでしょうけど、何せ、肉眼勘定ですから、確定は出来ません。他には、滋賀石かも知れない見かけの悪い物、無色柱状結晶鉱物も見られました。
もう一度行って、斑銅鉱を探したら、滋賀石の綺麗な結晶が見つかるかも知れません。見つかれば、僕は三カ所目の発見です。斑銅鉱は、まだ、一カ所だけですから、やっぱり、こちらの方が珍しいのかな?