焼いた草餅からの連想でしょうか、やきもち石とはうまく言ったものです。成因はと言うと、緑簾石ノジュールと言うのが有力説です。しかし、これが、その成因と言うことに決まっている様です。となれば、中心に空洞のあるやきもち石は、空気を核に緑簾石成分が濃集、結晶したと言うことでしょうか。不思議ですね。
でも、この切断標本からは、何かを核として濃集したと言う形跡は見られないようです。この石は、直径が約12㎝もある巨大なやきもち石でしたから、このような構造が見えたのだと思います。
しかし、見ただけで、ノジュールと決めつけずに、僕みたいに切断したり、薄片を作ったりしてみて、それから、その成因を考えるのが、学問としての筋道だと思うのです。素人の初心者の僕でも、こんな事をしているのですから。
上田市周辺では、ここ以外にも、幾種類かのやきもち石が出ます。最近、黒いこし餡の「やきもち石」を見付けました。今、切断標本などにして調べているところです。他にも、黄鉄鉱や白鉄鉱で出来た物もあります。
近いうちに、纏めて薄片を作り、その結果を纏めてみたいと思います。その前に、もう一度、採集に行ってみようとも思います。