菱マンガン鉱を拡大してみると、こんな感じです。
この空隙の断面はと言うと、母岩、ピンクの菱マンガン鉱、そして、黄色の菱マンガン鉱からなり、表面は細かい結晶です。そして、この上に、ピンクの細長い菱マンガン鉱が乗っているのです。
特に細長い菱マンガン鉱のある下は、ビンクの菱マンガン鉱がスポンジ状になり、空隙が出来ているのです。この面の状態は次の写真。
これらの写真から、この菱マンガン鉱の成因を考えてみました。
先ず、裂罅に熱水が滲入、ピンクの菱マンガン鉱が表面を覆います。そして、環境が変わり、黄色の菱マンガン鉱が結晶します。この後、圧力の低下が起こり、熱水は水蒸気となり拡散、また、裂罅は菱マンガン鉱に被われ密閉空間になります。さらに温度の低下により、水蒸気は水に変化、裂罅内の圧力は低下、そのために、まだ、未固結のピンクの菱マンが鉱が裂罅内に吸引されたものと考えました。言うならば、「山珊瑚」と同じ成因です。山珊瑚は方解石、こちらのは菱マンガン鉱の違いはありますが。山珊瑚は
こちら。
この様な物は、案外、何処にでも有るかも知れませんので、今後、良く気を付けて見ることにします。で、名前となると、「菱マン珊瑚」位が適当かも知れません。
ここでは、こんな針ニッケル鉱が結構見られます。でも、採集は、細かいので、ちょっと難しいです。
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