産地情報は、最近はネットにはあまり書かれなくなってきた。それは、それを見て採集に行く人が多くなって、産地が荒らされるためだろう。しかし既知の産地ならともかく、今まで知られていなかった産地を苦労して見つけたら、それは記載しておくべきだとも思う。しかし、記載したら、産地が荒廃する。特に、珍しい鉱物を見つけた時は。必要なのに、それが出来ない葛藤。だから、ここでも、これからは、鉱山名は伏せておくことにした。
今回は、福知山市の〇鉱山の記録。
この鉱山は川縁にあるために、ズリはなくなっていた。10メートルほどは、𨫤押しで露天掘りになっていて、その先は坑道で掘られていた。鉱石は川際に置かれていたようで、ほんの少量の鉱石が取り残されていた。と言っても、手のひらに一杯程度。それを持ち帰って調べてみた。
ひび割れが多く、標本は小さな物しか得られない。花崗岩に由来する鉱脈のようで、閃亜鉛鉱の様に見える黒い電気石を含んでいる。それと黄銅鉱。
黄銅鉱と閃亜鉛鉱。
ほんの少量の二次鉱物もあった。空色の鉱物は、塩酸に発砲せずに溶けるので、おそらくはサーピエリ石。緑色は調べていないが、おそらくは孔雀石。
他に珍しい物は見つけられなかった。今時分、京都府下で、サーピエリ石が採れるとはラッキーでした。
*********************************************