2005年12月5日
私は、算盤玉石の成因を始め、玄能石、饅頭石、焼き餅石、くいちがい石とえくぼ石、高師小僧、津軽小僧、子生まれ石等のノジュール等を調べ、その成因を解き明かしてきました。それが、正解かどうかは、今後の調査次第で変わる可能性もあります。
しかし、1年そこそこの時間に、これだけよく調べた物と、自分でも感心しております。石を見ていると、色々な情報を多量に含んでおります。その情報をどれだけ、多く読み取り、それを解読できるかに掛かっていると思います。私には、まだまだ読み取れない情報がたくさんありますが、1年半の経験により、何気のない物でも、たくさんの情報を含んでいることに気付いてきたところです。
最近は、大佐山の翡翠や加保の翡翠に接し、その成因に興味を持ち始めました。翡翠の成因については、幾つかの説がありますが、今のところ客観的証拠に基づいた物でなく、あくまで仮定の物です。何か、見落としがないか観察を続けていく予定です。
そして、翡翠ともう一つの日本の双璧として、「菊花石」があります。この石との出会いは、今から、40年ほど前、京都苔寺で採集したことがあります。これは、火成岩からの産出で、成因は、鉱物的な物に限られます。しかし、根尾谷などは堆積岩からの産出ですから、明らかに、成因が違います。鉱物と思われてきた玄能石が、「ナマコ化石」だったわけですから、菊花石も化石の可能性大です。昨日は、玄武洞ミュージアムで、菊花石、その他の写真を撮ってきました。
奇石の成因を調べるときは、デジカメ写真が大いに役立ちます。肉眼で、気が付かないような物は、デジカメ写真を拡大してみますと、良く分かることがあります。今回も、菊花石が鉱物であることの証拠は見つからず、動物化石ではないかと思われる写真がありました。これからも、もっと多くの、菊花石の写真を撮り、分析していきます。
他にも、今興味のある地層があります。紀伊半島などの海岸線を見ていますと、凝灰質砂岩に、網目状の物が入っていることが良くあります。
物差しは、30cmです。これは、何らかの化石でしょうが、今のところ、何であるか不明です。今、私は、このような奇妙な石に興味を持っています。