青島と言えば、昔は、新婚旅行の憧れの的でした。今では、飛行機などの交通機関が発達し、その地位を外国に奪われてしまいました。
私の青島のイメージは、「漣痕化石」です。しかし、何処を探しても、漣痕がありません。遠目には、漣痕のように見えるのですが、近づいてみると、波浪浸食で、砂岩の構造の堅さの違いにより、凸凹を生じた物でした。よくよく考えると、こうした泥岩と砂岩の規則的互層は、ある程度、深い海底で生じた物で、漣痕など出来るわけがありません。
私は、この地質を見ていると、どうしても玄能石の出る雰囲気に感じます。さっそく玄能石探しです。
有りました、有りました、これは紛れもなく、ノジュール型玄能石です。
もちろん、長野県などで出る玄能石とは、成分が違いますが、形は一緒です。中部以北で産出する玄能石は、方解石で出来ている物が多いのですが、それよりも南部で産するときは、黄鉄鉱や、砂が炭酸カルシウムで固まって、出来ていることが多いのです。
私は、玄能石は
「ナマコの体腔化石」と考えていますから、色々な物があって当然なのです。
青島周辺には、こうした地層が、広く、あるわけですが、それに含まれる玄能石は数少なく、質も良くありませんでした。
更に、青島から南下しても、この地層は続きます。次海岸に降りると、何らかの生痕化石(多分ナマコの這い跡?)や、玄能石、方孔石が観られました。
広い青島の調査を、たったの2~3時間でする事は、当然不可能なことです。でも、玄能石や方孔石の南限を、宮崎県にまで拡げたことで、大変有意義な発見でした。
ここから更に南下して、鹿児島県に入ります。次ページに続きます。