7月29日から8月10日まで、東京に滞在しましたが、ただ、一回だけ、鉱物採集出来たのが、五日市でした。
五日市は、今まで何度か来ましたが、富国鉱山と同様に、魅力のある産地です。その理由の一つは、富国鉱山と同様に、玄能石の絶対量が非常に少なく、ほとんど採れない事なのです。そうした場所から、玄能石を探し出すと言う楽しみもあるのですが、もっと大きな魅力があるのです。
それは、様々なノジュールがある事。そして、色々な産状や形態を示す玄能石が、出る事なのです。今回も、前回と同様、極細型玄能石が一つと、新たに、ノジュール型玄能石が2個採れました。
確かに、この形は鉱物結晶のように直線的ですが、詳細に観察すると曲線で構成されており、生物的です。また、中央付近から、小さな玄能石が分離しつつあります。この形の双晶?は、他の産地でも見た事はありません。
今日は、増水で露頭が水没しており、水中での採集になってしまいました。一目で、異質なノジュールが目に付きました。掘り出してみると、両側に菱形の模様があり、明らかにノジュール型玄能石です。白い部分は、水底で露出してた所で、摩滅していますから、構造も良く分かります。
これは、コーカサス産玄能石の切断写真ですが、これと良く似たものなのでしょう。このノジュールから角が突き出したような形の成因については、ノジュールが完成後も、さらに、玄能石が成長したという、理解し難い説もありましたが、生物的と考えれば、理解も容易になるでしょう。
もう一つ、今回採集した物がありますので、復元出来次第、写真をUPしましょう。