久しぶりの富国鉱山です。やはり、有名産地です。時たま、誰か来られている様ですね。もう、ほとんど、ビスマスの入っている石英がありません。諦めて帰る人が多そうです。台風でも来て、ズリが流されない限り、だめのようです。私の場合は、人が諦めても、捜すこつがあるので、まだ、結構楽しめます。
ちなみに、このズリには、ほとんど、ビスマス鉱物は含まれていません。今日は、こんなノジュール状の物がありました。
珍しいものが、入っていても、ルーペだけでは、だめかも知れません。
次に、梅谷鉱山へ行ってみました。
小規模な石灰岩カルスト地形です。この石灰岩に隣接して、下部に鉱体があるようです。何本かの坑道が掘られています。坑道は、奥が閉鎖されているようで、鉱体の確認は出来ないようです。
この鉱山へ来る目的は、1.化石 2.異極鉱 3.灰鉄輝石の3つです。
1の化石は、石灰岩が熱変成を、どれだけ受けているか、どうかの確認です。30年ほど前に来た時は、而状石灰岩がたくさんありました。それが、このごろ、一つも見つからないのです。おそらく、フズリナの化石だと思うのですが、それの確認もしたいのです。
2の異極鉱は、京都では、小さいながらも、結構綺麗な結晶が採れるから。しかし、今日は、ほんの数個の異極鉱の入っていそうな石を見つけただけで、全くの0でした。ただ、小さな硫カドミウム鉱が一つだけありました。これが、たった一つの、今日の収穫でした。
3は、方解石に埋もれた灰鉄輝石を塩酸で溶かすと、綺麗な物が得られるからです。そのときの標本が、多分今でも、益富会館にあるはずです。
梅谷鉱山は、スカルン鉱床の成因に、疑問を与えてくれた鉱山です。私には、どうしても、接触交代鉱床とは思えないのです。