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この記事は、2009年10月 6日の記事を書き換えた物です。 私は、もう、5年ほど前に、弥栄鉱山の一部の鉱床で、色々な珍しい鉱物を見付けました。 おそらくは新鉱物になるのではと言うような物も何点か有りますし、少なくとも日本新産鉱物等、相当な稀産鉱物も出るだろうと考えていました。 そこで、その西隣の守岡鉱山も、何か出るだろうとの推測の元、探査に出掛けました。 地元の情報では、索道を設置し、数年間掘っていたと言うことで、結構大きそうな山で、しかも高品位鉱が出たとのことでした。 この目星を付けた鉱山は、ほとんど無名で、道も無い山奥にあり、誰も行ってはいないだろうと思われました。 位置情報もあやふやなため、地元で聞き込み調査の上、地図上に推定位置をとり、それをGPSにインプット、それを目標に沢伝いに堰堤を幾つか越え登りました。 下の方は頁岩から粘板岩系の石ばかりですが、徐々にチャートが混じり始めます。 2kmほど登ったところで、幅20mのチャート層に出会いました。 おそらく、ここが鉱脈であろうと思われましたが、川原には、全く黒い石が見られません。 それでも、良くよく探すと坑道が二本ありました。 ![]() ![]() せっかく、努力してここまで来ましたが、これでは、全くの期待はずれです。 落胆して帰ろうとしたとき、石の間に10~20kg程の黒い比較的高品位な鉱石を幾つか見つけ、大喜びしましたが、それ以外に小さな鉱石も低品位鉱も全く無いと言う不思議さでした。 それでも、アレガニー石などを含み、標本としてはまずまずの物でした。 それで記念にと、その中の10kg程の縞状鉱を一つを、二人で担ぎおろしました。 しかし、どうも合点がいかないので、もう一度、地元で再聞き込みです。 「あの鉱山は、本当に鉱石を掘っていたのか?」 ***** 「索道も引いて、数年間掘っていたと思う。 何せ、わしの若い頃の話で、索道を引く仕事はしたが、それ以外は良く分からない。 」 「ところで掘っていた人は、その後破産していない?」 *****「地元の資産家が掘ったが、その後、どうなったかは分からないが、破産したかも知れない。」 「鉱石は無かったように思うが、本当に鉱石は出たのか?」 *****「確かに索道で運び出していたが、何を出したのか分からない。」 「それから、暫くして、閉山したのではないか?」 *****「そのような気がする。」 「川原に幾つかのマンガン鉱石は有ったが、それ以外に全く無かった。 不思議な鉱山だった。」 *****「そういえば、川原にマンガンを転がしておけと言っていた。 しかし、鉱脈は、ここから村まで数kmにわたって続いていると言っていたが」 *****「それなら、山奥から掘らなくとも、足場の良い村からほればよいのでは?」 この様なやりとりをして、この鉱山がマンガンを掘ったのではなく、人の懐を掘ったのだと言うことに気が付いたのでした。 つまり、最初試掘したが、ほとんどマンガンが出なかった。 そこで、その坑道を封鎖して、入れなくし、さらに川原に他所の鉱石を幾つか置いて、あたかも、良い鉱石がたくさん出たように見せかける。 正に「花咲爺さん」です。 そして、資産家を連れてきて、封鎖した坑道からたくさんの高品位鉱が出たように振る舞い、マンガンの大鉱脈が有るように見せかけ、高値で鉱業権を売りつける。 もちろん、その人は素人ですから、掘る術を全く知らないわけで、その後をその山師、つまり「花咲爺さん」に頼らざるを得ない。 そして、資産が続く限り、鉱石を求めて掘り続けます。 ここまで来たら、今までの投資を取り返すために、後戻りする訳には行かないのです。 もうすぐ大鉱脈に当たり、大金持ちになる訳ですから。 そして、資金が尽きた時に、初めて気が付くのです。 「悪爺さん」にだまされたと。 素人は欲がある訳で、簡単に欺されます。 もし、これが本当に大鉱脈であれば、その山師が自分で掘っていたはずです。 誰も、見ず知らずの人間に、儲けさすはずが無いことに、先ず気が付くべきです。 マンガン鉱床の事を少しでも知っていたら、露頭を観ただけで、それが、大鉱脈かどうかは簡単に分かるのです。 鉱脈の下側(親盤)は塊状チャートになっています。 これが厚ければ厚いほど大きな鉱脈だという経験則があるのです。 ここの露頭を観れば、簡単に非常に小さな鉱床だと言うことは分かるはずなのです。 もう一人、この山師に欺された人が居るのです。 この山の石と信じて、大きな石を担ぎ出した人が。 ![]() 当鉱山産? マンガン鉱石 ただ、この鉱山の探鉱時の昭和30年頃に、地質調査所が調査しており、その結果が月報に掲載されています。 そこには、さらに探鉱の必要性を上げています。 このことが、火に油を注ぐ結果となったとすれば、ひどい話で、誰が責任を取るのでしょうか。 「花咲爺さん」の上を行く「花咲爺さん」までが存在し、大きな花が咲く事を実感した鉱業主の守岡さんは、本当に気の毒です。 そして、最後は、「悪爺さん」に、尻の毛まで抜かれ、悲惨な目に遭ったのでした。 しかし、この「悪爺さん」は、僕にとっては「花咲爺さん」なのです。 なぜなら、その灰を見て、マンガン鉱床の成因を解く糸口を見付けたのです。 これは、大成果でした。 この鉱山の更に西側に森田鉱山というのがあります。 ここにも、ここでは珍しい鉱物が出ていますから、今にゴールドラッシュが起こりそうです。
別所の巨大高師小僧を、以前からみたいと思っていたのですが、その機会がありませんでした。 ところが、ら関東の巨大高師小僧が手に入り、どうしても、別所の高師小僧を見たくなったのです。 さっそく、地元の方を誘って、出かけてみました。 ![]() ![]() ![]() これの正体は、おそらくは、何かの化石だと思いますが、その前に、この地層が、湖成なのか、海成なのか決める必要もあるので、今後の調査に期待します。 別所の高師小僧は、国の天然記念物に指定されています。 そして、もう一つ、北海道名寄の物も指定されていますが、どちらも、巨大だと言うことで指定されて居るみたいです。 反面、高師小僧の名の由来地、高師ヶ原は、大きさが小さいと言うことで、愛知県指定の天然記念物です。 と言うことで、巨大と言うことに疑問があったのですが、やはり、別所も名寄も、一般に言うところの高師小僧ではありませんでした。 それで、私は、「別所小僧」 「名寄小僧」と呼ぶのが、混乱を呼ばない良い方法だと思います。 しかし、どちらも、「小僧」と呼ぶには、愛らしさが無いようです。 < 前のページ次のページ >
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