今調査中の鉱山の鉱石です。
ホルンフェルスを貫く鉱脈で、主に磁硫鉄鉱、黄銅鉱、黄鉄鉱、閃亜鉛鉱、方鉛鉱等からなる鉱石で、他の鉱物はほとんど含まれていない様です。孔雀石ですら見かけません。
ただ、小さな空隙が無数に開いており、写真の様に菱鉄鉱が時たま見られます。他には、極小さな黄鉄鉱の結晶が多く見られます。そのほかには、磁硫鉄鉱の葉片状の結晶も見られることがあります。
青く光るのが、磁硫鉄鉱です。この鉱山では、今のところ、こんな物しか見つからないのです。
この青い鉱物は、良く、コベリンと間違われています。たいていは黄銅鉱の非結晶化した物のようですが、ここでは、磁硫鉄鉱の表面が青くなっているのです。
このように
コベリンは、黄銅鉱の表面に生成していることが多い物ですから、黄銅鉱の二次鉱物と間違われていると思います。黄銅鉱が酸化しても、コベリン CuS にはならないと思います。
僕の考え方は、鉱液から、黄銅鉱、黄鉄鉱が結晶して行くと、銅、鉄、硫黄が消費され減っていきます。その中で、最初に鉄が消費され尽くすと、コベリンが生成すると言う訳です。それで、二次鉱物の様に見えているだけと考えている訳なのです。
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