三重県いなべ市大安町石榑南
北勢と言えば、私は10年ほど前に桑名に住んでいました。その時は、石は休業中で、鈴鹿は近くでありながら、一度も行ったことがありませんでした。
今日は、桑名の自宅まで帰ってきましたので、暇つぶしに鈴鹿の山へ出掛けました。まずは、宇賀渓の蛍石です。
砂山には、蛍石を掘った鉱山があって、現在、ハイキングコースの脇に、坑道が2ヶ所残っています。場所は、登山案内にも、道標にも、ありますから、すぐに分かります。ただ、20分程度の歩きが必要です。
取りあえず、坑道の前まで辿り着くと、付近の道に、砂に混じって、米粒大の緑色の蛍石が、結構落ちています。蛍石の欠片ですから、綺麗な物で、時たま、紫色の蛍石も混ざります。色は、他の産地に較べても、濃色で劣らないようです。これで、我慢できない人は、範囲を拡げて努力すれば、報われることもあるでしょう。私は、蛍石の自形結晶が欲しい所です。出てくれば、また、写真をUPします。
さて、この鉱床ですが、数条のレンズ状のペグマタイト鉱床があったようで、坑道やその跡と思われる所が幾つかありました。坑道から、上へ行くと、道が二つに分かれます。右に取ると、ペグマタイトの露頭があります。もちろん、ここには、蛍石は含まれていませんが、ここでは、こうした鉱床を掘っていたのでしょう。
花崗岩地帯へ来ると、どうしても、花崗岩に目が行きます。この露頭は、砂山登山口近くのあります。
この露頭をみていると、どうしても、私には、風化で、このようになったとは思えないのです。むしろ、花崗岩の生成過程で起こったとしか考えられないのです。
砂山の山頂まで登りますと、山頂部は、硬い花崗岩で出来ています。
風化は、地表から起こるとしたら、当然、山頂部から、風化が進むはずですが、山の下の方が、風化が進んでいると言うことは、どこか、矛盾していないでしょうか。