灰山のノジュールを切断して見ました。
これは灰山のノジュールです。
ノジュールを、葉理に対して、水平に置いて撮影しました。ノジュールは、水平に対して、少し傾斜しています。この傾きは、
長野県越戸の玄能石の産状に、偶然にも良く似ています。中心に、菱形の核がある二重構造の期待が持てます。
切断したところ、やはり、期待通り、二重構造が現れました。
中心核(白い斑点のある部分)は、方解石です。それを取り巻く外殻は、黒いチャートです。そして、母岩の石灰岩です。
中心核の拡大です。ここは、軽い熱変成作用を受けていますから、方解石が再結晶を始めたのでしょうか?小さな、白い結晶が、多量に生成しています。中心核と外殻の境界線も、比較的、はっきりしています。
また、一つ前の写真からも解りますが、中心核の左側が外部とつながっています。切断面がもう少しずれていたならば、右側もつながっていた可能性が高いと思われます。この部分を口腔と肛門と考えれば、「ナマコ」のような生物の構造と同じです。
この写真は、この間UPした写真ですが、葉理がノジュールを避けるように入っています。また、切断したノジュールの母岩の葉理が、同じ様に、ノジュールを避けるように入っています。と言うことは、この石灰岩が堆積した当時から、あったと考えられますから、生物化石の可能性が高いと思われます。
これも、この間UPした春日鉱山での写真です。葉理が、ノジュールを避けるように入っています。私は、灰山と春日鉱山のノジュールに、何か、大きな共通性を感じます。
灰山のノジュールが、さらに、熱変成作用を受ければ、春日鉱山のノジュールの様に成るのではと考えるのです。もちろん、成分的な違いは有るので、生成する鉱物は違ってきます。