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長野県上田市の小太郎さん から、送っていただいた玄能石で、実験してみました。 今日は、玄能石が、地層にどの様に入っているかです。伊勢山では、他産地では、滅多に採ることが出来ない母岩付きが多量に採れるのです。しかし、逆に、分離した物は、滅多に無いのです。 そこで、母岩付きの標本を切断して、磨いて、その構造を見ようというものです。 先ず、玄能石の形からです。写真の方向では、下の方が膨らんでいます。越戸でも、玄能石は、このように、下側が膨らんでいますから、この方向ではないかと考えられます。 さらに、葉理の一枚一枚を、良く、観察しますと、下の方が白く(荒い)、上の方が黒い(細かい) 事が分かります。これからも、この方向で良いことが裏付けられると思います。 さて、方向が決まったところで、今日の本筋の観察は、葉理と玄能石の関係です。 葉理は、玄能石を避けるように、乱れてはいますが湾曲して入っています。これから、簡単に分かることは、玄能石が、この地層の堆積当初から存在したことが分かります。そして、その後、地層の圧縮と共に、葉理が、さらに、曲がったと考えられます。 また、玄能石の周囲が、何かに包まれているように見えます。言うならば、不完全なノジュールのような感じです。 参考までに、越戸で撮った写真をUPしておきます。 と言うことで、我々が玄能石と呼んでいる物は、本体の一部分と言うことではないでしょうか。 それに、偶然かも知れませんが、玄能石は、葉理の白い部分に入っています。もう少し、他の標本でも、調査してみます。 また、伊勢山の玄能石の断面を見ますと、菱形のようにも見えますが、ごつごつとして、とても、結晶のように見えません。そこで、玄能石をUPしてみましょう。 ところで、鉱物採集をしていて、両錐の完全な結晶が採れる確率とは、どの様なものでしょうか。大量にある水晶でさえ、滅多に採れません。 それが、玄能石は、両錐の完全な物ばかりです。単錐のものを採りたいと思っているのですが、未だに、見たことも、聞いたこともないのです。絶対に、鉱物なら有るはずです。幾らでも。
by jacktoanne
| 2006-10-26 19:53
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