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私の住む丹後は、日本海気候です。この季節になると、鉛色の空が広がり、雨や雪の日が多く、晴れる日が少ないのです。その上、雪に埋もれ、鉱物採集は不可能になります。 ところが、今日は、快晴です。そこで、今年最後の、但馬の採集に出掛けました。 加保の翡翠です。盗掘を防ぐために「檻」に入っています。 この翡翠ですが、今まで、露頭だと聞いていたので、何の疑問も持たなかったのですが、よく観ると、少し、変です。 どうも、転落してきて、埋まったような気がします。檻の中に入れないので、良く分からないのですが、崩れてきた土石に埋まっているように見えました。 つぎは、大屋鉱山です。この春に来たのですが、ヒルに取り付かれたために、直ぐに撤退したところです。もう一度、針ニッケル鉱を採ろうとやって来ました。しかし、この間来た時よりも、さらに、ニッケル鉱の入ったズリが無くなっています。有っても、細かくなっていますから、今回は、諦めました。ここは、もう少し、時間を掛けて、じっくり探すより無さそうです。 日も暮れそうになってきたため、急いで、夏梅鉱山に向かいました。去年は、相当な量が掘り返されていました。2トン車に1~2杯の土砂が掘り出され、斜面に落とされています。この斜面を見ましたが、ただの1個もニッケル鉱は落ちていませんでした。これだけのズリを掘り出して、どの位のニッケル鉱が採れたのでしょうか。 ここのニッケル鉱は、正マグマ鉱床と思うので、蛇紋岩に直接入っていたはずです。また、鉄分で汚れた、赤褐色のズリは、熱水性鉱床のズリです。ですから、目的のニッケル鉱は、赤褐色のズリからは出て来ないはずなのです。 ところが、ここのズリは、何回か、耕されています。それで、大きな物から採集され、その時に、採集されなかった小さな物が、次に掘り返されます。これを繰り返しているのです。と言うことで、よくよく見ると、皆さんが掘り返した跡に、小さな物が落ちていることがあります。 と言うことで、大きな物が欲しい方は、蛇紋岩のズリを探す必要があるのです。この鉱山では、ニッケル鉱は、ドンゴロスの袋に詰めて、出鉱していたと言います。ところが、ここのニッケル鉱は、精錬できないと言うことで、放置されていたというのです。昔、それを掘り当てた人が居るのです。今では、考えられない位の大きな物が有ったようです。今では、小指の先ほどもあれば、巨大です。 有りそうな場所を掘れば、小さな物が幾つかは採れるのでしょうが、もう、それだけの時間も、馬力もありませんから、現状の確認だけで、帰ることにしました。 まあ、今日は、何一つ、収穫はありませんでしたが、産地の現状確認をしておきたかったので、意味のある一日でした。
by jacktoanne
| 2006-12-26 00:15
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